(旧)研究メモ

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2022年よく聴いたTOP10アルバム (Apple Music調べ)

年末年始は日本に帰っていて忙しく、まとめるのを忘れていた。(気がつけば今年も1/4が終わっていた) 2022年もいくつかコンサートに出かけたが、夏にT-Mobileパークで開催された、サンダーキャット、ストロークスが前座のレッチリのツアーは今まで観たコンサートの中でも五指には入る素晴らしいものだった。ただしそこでコロナをもらって帰った。

2021年のものは以下。

2021年よく聴いたTOP10アルバム (Apple Music調べ) - (旧)研究メモ

1. BAD MODE(宇多田ヒカル

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日本で育った30代としては、宇多田ヒカルは世代のど真ん中でほとんどの曲を知っているけれど、どちらかというとありきたりなJ-POP的な聴き方をしてきていた。というのは、一時期は繰り返し聴くのだけども10回目くらいまでには飽きてしまう、といったいわゆる消費される音楽として自分の中で扱ってきた。しかしこのアルバムは、ところどころにシングルカットされている派手は曲はあるものの、ゆったりと落ち着いたトーンで流れるように曲が進んでいき、聴くたびになにか発見があるようなものとなっていて、飽きずに一年中聴いていた。

「気分じゃないの」のドラム、「Somewhere Near Marseilles -マルセイユ辺り-」が特に良い。

2. NOT TIGHT (DOMi & JD BECK)

NOT TiGHT

NOT TiGHT

  • ドミ&JD・ベック
  • ジャズ
  • ¥1833
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ジャズは一旦掘っていって、40年代から60年代の、モダンジャズが形成されていった時期(チャーリー・パーカーからマイルズ・デイヴィスあたり)にたどり着いたらもうそこが至高っていうかんじでなかなか新しいものには食指が動かなかったのだけど、オリジナリティの出し方でこういう方向性があるのかと驚いた。どう聴いてもものすごく聴きやすくポップなのだけど、しっかりジャズだし、ドラムなんかなにやってるのかたまにわからなくなるほど難解なことをしている。自宅でスピーカーの前に座って集中して聴く場面にも、ただ車を運転していて流しているような場面でも合う、さらには隆盛を誇ってもう半世紀以上たっているジャズというジャンルの中で、2022年に新譜としてオリジナリティにあふれている、後年でも名盤だと語られているであろうアルバム。

3. Miles In Berlin (Miles Davis)

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こちらはその全盛期ど真ん中のアルバムで、マイルズ・クインテットのメンバーが世間的には最も人気のある時代のライブ盤。この時代のマイルズのトレンドは、トニー・ウィリアムスの高速ビートを活かして既存の曲をアップテンポに演奏するもので、曲自体の印象も大きく(いい意味で)変えてしまっていて、2020年によく聴いていた"Four" & Moreの感想と同様、ロックでかっこいい。

4. our hope (羊文学)

our hope

our hope

  • 羊文学
  • ロック
  • ¥2139
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羊文学って自分が東京に引っ越してから知って、ギターの音がキレイ、きのこ帝国が好きなので好きなジャンルのバンドだな〜といった印象を抱きつつ、これといった曲やアルバムに出会うことなく過ごしてきたのだけど、このアルバムがついに引っかかった。特に平家物語のアニメの影響で「光るとき」、いい曲ですが、さらに一番好きなのは「くだらない」。

5. Ghost Album (Tempalay)

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ちょっとよれたサイケっぽいバンドってなんか聴いてしまうんだけど、Tempalayはそこに突然きれいなメロディを乗せてくる。その反復がとても気持ちよく、メロディに飽きることなくずっと聴いていられるようなアルバムだと思った。Tempaley自体が一貫してそういう特徴がある曲を作るが、このアルバムは突出してそのバランスやメロディセンスがよい。

6. Scenery (福居良)

Scenery

Scenery

  • 福居良
  • ジャズ
  • ¥1528
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1997年のアルバムで、なにがきっかけで今になって聴くようになったのか100%の自信はないけど、YouTubeのおすすめで出てきたと記憶している。ピアノジャズで、シンプルな編成でメロディが良い。生のドラムの音と、打楽器としてのピアノ寄りの、若干粗めの演奏がそのメロディとめちゃくちゃいいバランスで組み合わさっている。(帰国時に新宿や渋谷でレコードを探してみたのだけど見つからなかった。)

7. New Long Leg (Dry Cleaning)

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自分が好きな音楽のジャンルにクラウトロックがあるのだが、その反復するビートと単純なリフの上でうろうろしてるボーカルという構成が好きっぽい。そのジャンルがパンクの元にもなったとはいいつつ、そこまで(シンプルかつ)うるさい音楽は好まないが、ポスト・パンクと呼ばれるジャンルにカテゴライズされるDry Cleaningのようなバンドは、前述のクラウトロックの特徴がそのまま当てはまりドンピシャである。女性ボーカルが、歌うというよりは語っているような歌が、硬派なリズム隊に乗っかっている。

8. Skinty Fia (Fontaines D.C.)

Skinty Fia

Skinty Fia

  • Fontaines D.C.
  • ロック
  • ¥1222
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上で出たDry Cleaningの、もうちょいギターロック寄りのバンド。繰り返しになるが、こういうジャンルがどストライク。ベースが聴きたければDry Cleaning、ギターの気分だったらFontaines D.C.を聴けば良い。

9. Laurel Hell (Mitski)

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アメリカで人気のMitskiは関西弁を話す。それはさておき、Mitskiの曲って一発でMitskiとわかるのだが、どれも同じというわけではなく曲ごとに違った良さがある。しっとり系もこなすし、パワーロック系の曲やポップな曲はオバマ大統領のお気に入りにもなっていたりする。

10. Midnights (Taylor Swift)

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インディー系にジャンルチェンジしてきたテイラー・スウィフトはずっといいですね。このアルバムも例外ではないが、後半は聴かなくても大丈夫。