(旧)研究メモ

kennkyuumemo

2023年よく聴いたTOP10アルバム (Apple Music調べ)

2023年にもいくつかコンサートに出かけた。Wilcoは初めて観たのだけど、非常によかった。最低限のMCでサクサク進むクオリティの高いライブ。なぜか帰りに「めちゃくちゃよかったですね〜」と日本の方に声をかけられた。

そこから間髪入れず1週間後とかに行ったDeath Cab for CutieとPostal Serviceの周年記念は、それぞれ盛り上がる曲調ではないと思っていたのに、彼らの地元ということで、めちゃくちゃ盛り上がっていた。

www.seattletimes.com

2022年のものは以下。

2022年よく聴いたTOP10アルバム (Apple Music調べ) - (旧)研究メモ

1. e o (cero

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ceroの楽曲でよく見られる複雑なリズムパターンは抑えめに、全体的にスムーズに進んでいくアルバムなのだが、楽曲の自己主張の塩梅が個人的にちょうど良くて、一曲一曲のメロディも心に残るし、アルバム全体としてよくまとまっている。なによりもまず聴きやすくていつの間にかアルバムが終わってしまっていて、何度も繰り返し聴くことになった。

2. A Tribute to Ryuichi Sakamoto - To the Moon and Back (坂本龍一

A Tribute to Ryuichi Sakamoto - To the Moon and Back

A Tribute to Ryuichi Sakamoto - To the Moon and Back

  • 坂本 龍一
  • エレクトロニック
  • ¥2139
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サンダーキャットもメンツにいるトリビュートアルバムなので発売した時にレコードも買っていたのだけど、お亡くなりになられたということもあって再度聴き返していた。特に今年は新しく一軒家を買って完全に仕事用の自室がひとつでき、Sonosのスピーカーを両端に配置した環境で、出だしのWALKERなどかけると本当に人が歩いているようで、臨場感がものすごかった。

3. Undercover: Live at the Village Vanguard (Live)(Kurt Rosenwinkel

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今年はギタージャズにはまっていて、他にもウェス・モンゴメリーみたいな王道のミュージシャンもいる中で特に聴いていたのがこのアルバムだった。特に奇をてらったアルバムではなく、あくまでシンプルな曲調なのだがその枯れた感じと、温かいギターの音色が落ち着きます。

4. My Back Was a Bridge For You To Cross(ANOHNI)

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このアノーニというアーティストは知らなかったのだけど、性別がわからないような印象的な強いボーカルがシンプルな構成のバンドサウンドの中で際立っている。少し初期のビョークの曲を思わせるようなテイストだけど、もっとオルタナ寄り。全体的にギターの音がめっちゃいいんだけど、特に2曲目のGo Aheadはシビれる。

5. Closing Time(Tom Waits

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嗄れ声になる前のトム・ウェイツの最初期のアルバムで、聴きやすい、トラッドでアメリカンって感じの渋いやつ。冬のシアトルで聴くとめちゃくちゃ情景と合う。歌詞眺めながら聴くのがよい。また、トム・ウェイツのアルバムに因んで名付けられたバーは外れがないことが知られている。

Bar Martha, Tokyo, where the customer isn’t always right | Japan holidays | The Guardian

6. Wilkes(Sam Wilkes)

Wilkes

Wilkes

  • サム・ウィルクス
  • ジャズ
  • ¥1528
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ジャズベーシストが作る曲やアルバムは基本的に好きなのだけどこれもよかった。服屋とかでかかっていたら立ち止まって聞き入ってしまいそうな感じ。ゆったりとしたリズムの裏で、トランペットやベース、各パートがうねうねしている曲が個人的に好みなのだと思う。日本にもたまにライブに来ているらしいので日程があえば一度行ってみたいところ。

7. Godbreath Buddhacess(舐達磨)

GODBREATH BUDDHACESS

GODBREATH BUDDHACESS

  • 舐達麻
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥2444
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日本語ラップというものに無頓着だったのだけど舐達磨はトラックがめちゃくちゃかっこいい。アフロディーテギャングとかよくわかってないけど、とにかく曲がかっこいい。

8. Desire, I Want to Turn Into You(Caroline Polachek)

Desire, I Want to Turn Into You

Desire, I Want to Turn Into You

  • キャロライン・ポラチェック
  • インディ・ポップ
  • ¥1528
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これはけっこう年初に出たアルバムで、けっこうハマってこれは今年のベストだな、、とか言っていたのだけど、腹から声を出すハリのあるボーカルが少し最終的に食傷気味になってしまった。アルバム自体はめちゃくちゃよいので、いまだに聴くとめちゃくちゃ刺さるのだけど、繰り返し何度も短期間に聴くかというとそうではなかった、という話。

9. Son of a Gun(SANABAGUN.

Son of a Gun

Son of a Gun

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もう10年近く前になるけど、まだ自分が渋谷の会社で働いていたときに、渋谷の街でストリート演奏をしていたバンド。おしゃれで踊れる感じだけど渋い。特にドラムの乾いた音がストライクだった。タムなし3点セットでかっこいいドラムを叩くバンドはハズレがない。どちらかというとアルバム単位でなく、好きな曲がいくつか他のアルバムにも散らばっていたのでプレイリストにして聴いていたのだけど、一番再生回数が多かった"WARNING"が入っているアルバムをここには挙げる。(あとは"Ningen"とか好き)

10. Walking Wounded(Everything But the Girl

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エブリシング・バット・ザ・ガールはアコースティックなアルバム(Rollercoasterが入ってるAmplified Heartとか)しか聴いたことなかったのだけど、電子音主体のこちらにはまっていた。のちにこういうものをTrip-hopと呼ぶことを知り、他のミュージシャンも漁るようになった。ベス・オートンとか。

日本に住所がない一時帰国者の運転免許更新

日本国外に数年住むとなると、日本での運転免許証の有効期限が切れないようにまずは移住前に運転免許証を更新すると思うが、移住して5年程度(更新タイミングによってはこれより短い)経つとまた運転免許証の更新について考える必要が出てくる。

日本国内に、免許証に記載されているものと同じ住所に家があるラッキーな人は、期限前の任意のタイミングもしくは更新期間内に日本に帰国した際に更新すればよいが、少なくない人がすでにその住所に家が存在しないと想像する。例にもれず、自分も日本には家がないが、今回の一時帰国の際に以下のような方法で運転免許証の更新を行った。なお更新をするために訪れたのは新宿の都庁第二本庁舎にある運転免許センターである。

必要だったもの
  • パスポート
  • 運転免許証
  • 一時帰国滞在証明書(警視庁によるテンプレート
  • 更新料: 3000円 (2024年1月現在、クレジットカード払い可)

重要なのが一時帰国滞在証明書である。日本国外に住んでいるとなると日本に住所(住民票)がなく、住所をどうするのかというのが目下疑問であったが、これをカバーするのがこの書類で、日本で一時滞在している場所の世帯主が作成する。作成者の住所を証明する書類も必要となる。(運転免許証のコピー等。) 自分の場合は東京に住む友人に作成してもらった。

参考

海外滞在中で日本の免許をお持ちの方|警察庁Webサイト

※警視庁によるテンプレートによると、ホテルや旅館などでも、受け入れ側が了承すれば可能とのことだが試してはいない。

※また、リンクは警視庁によるテンプレートなので東京都で更新する場合に有効。各都道府県でフォーマットや追加必要書類が違うと思われる。

手続き等

新宿の運転免許センターの場合、まず最初に機械に運転免許証を入れていくつか選択肢をタップすると更新届が自動で生成・印刷される。ここで期間前更新であり、また住所変更を含む更新であること等が更新届に記載される。

住所変更を含む更新の場合、更新料を払う手前で必要書類の確認のステップが発生する。ここで、一時帰国であること、更新期間中には日本にいないこと、滞在証明書の確認が行われる。新宿の免許センターの場合、パスポートを提出し、日本を発つ日を聞かれる。これは口頭でよく、航空券(の予約画面など)を見せる必要はなかったが、聞かれた場合に備えてすぐに出せるようにしておくとよいかもしれない。その後一時帰国滞在証明書をチェックされる。

ここまでが順調にいった場合、あとは一般的な免許の更新と同じフローに乗るだけとなる。更新料を窓口で払い(クレジットカードが使えて驚いた)、視力検査、書類の確認*1、住所変更の手続き(少し待つだけ)、写真撮影。少し移動して講習を受け*2、講習終了後にその場で免許証がもらえる。

また体験していないためここでは紹介できないが、免許証が切れていたとしても一定の期間内であれば救済措置があるように見える。リンク先の警視庁のページや、下の外務省のページから調べてみてほしい。

また、通常と異なるステップの多くは住所変更により発生する。長く住所が変わらないであろう実家等の住所に一度変更することで、その後の更新手続きを少し簡単にすることができるかもしれない。

その他参考資料

運転免許|外務省

*1:持ってきた一時帰国滞在証明書の確認は最初の確認のステップで完了しているため、ここでは、一番最初に自動で作成された更新届に視力検査結果などが各窓口で追加されたものの確認が行われるだけ。

*2:優良区分での講習は初めてだったのだが、時間も30分と短く、講習がひっきりなしに行われていて待ち時間も短い。できるだけ事故や違反は起こさないようにしましょう。

思い出すシリーズ➁ (息継ぎの話)

人には、それまでずっとできなくて苦労してきたことが突然できるようになって、視界が開けたような気分になり、どうしてそんな簡単なことができなかったんだろう、と後で思い返すような出来事があると思う。

 

高校時代に部活動はサッカーをしていたが、高校1年から2年にかけて、あまり調子が良くなく、先輩に迷惑をかけていた。どうにも体が長時間動いてくれない、というかすぐに息切れをして、自分はあまり体力がないのだと思っていた。試合中に、あまりに息切れが激しくてフラフラしていたら「みんなもつらいのだからがんばろう」のようなことを先輩に声をかけられた記憶がある。しかしどう考えてみても、自分の疲れ具合は「みんな」のそれとは違っているように思えた。

 

転機は先輩たちが引退してすぐの夏に、島根に遠征に行ったときに訪れた。夏の屋外はもちろんたいへん暑く湿気も多いので、そうでなくてもあまり思うように走れないのはわかっていていつも通り気が進まなかった。一方で、このままうまく部活動ができないまま終わるのも嫌だという気持ちはあり、改善の手がかりになるものはないかと、当時流行っていたクリスチアーノ・ロナウドの動画をよく眺めていた。それなりに自分が足が速いほうだという自覚があったので、参考になるのではないかという気持ちだった。彼の走り方は独特で、おそらくスプリントでスピードに乗りやすいように、背すじを伸ばして足の甲でボールを前に運ぶ。これを真似してみると、なるほど足が止まりにくいし直線をボールを蹴りながらでも走りやすい。なにより、背筋を伸ばすので目線が地面から離れて、落ち着いて遠くを見られるようになる。

 

ここで当たり前のことに気がつく。自分はいま、1. 走りながら、2. ボールを蹴りつつ、3. 呼吸をしている。これまでの自分はこのうちはじめの2つしかしていなかった。つまり常に無酸素運動をし続けていた。ボールを持つとあまりにも集中しすぎるのか、はたまた100メートル走と勘違いしているのか、理由はいまだにわからないが、息をすることを忘れていたのだ。これが、走り方を変えたことで意識(視線)が上向き、体に入れすぎていた力が抜けて、息をすることを思いついたようだ。どうりで疲れていたわけだ。その後、島根では炎天下の中A戦もB戦(控え組同士の試合)も出続けたが、それまでのように疲れることはなく、むしろいつまでも走り続けることができるのではないかとさえ感じた。あまりにも当たり前のことができていなくて、自分に驚き絶望もしたものの、ある種の成功体験にはなった。それ以来自分のことは脳筋だとみなすようにした。

(余談だが、自分が泳げない理由もここにあった。クロールの息継ぎの姿勢はする。しかし顔を水から出しても、息を吸っていない。)

(また余談だが、思い返すと当時自分がしていたのはサッカーではなくただ走ってボールを追いかけてゴールに向かって蹴る競技だった。つまり、サッカーを集団競技として見ることができておらず、11人が連動して守備をしたり、ボールを効率的に運んでいく醍醐味にはここ最近気づいた。発達が遅いと30歳を過ぎてハッとなにか大切なものに気づくことが多い。)

 

脳筋は、人が当たり前にしている大事なことが頭から抜けがち忘れがちなので、その後の人生でも似たような失敗をし続けている。しかしこの最初の体験がやはり衝撃的で忘れることができない。なにかにものすごく集中しているけど、なかなかうまく進んでいないとき、息は止まっていないだろうか、一見当たり前だが大事なことは忘れていないだろうか、という視点を持ちつつ物事に取り組むようにはしている。

 

思い出すシリーズ① (環境の話)

アメリカで物理学の修士を取ってみようかと大学院に入学してみたものの、めっきり行かなくなってしまったのだけれど、

 

TOEFLの点が必要最低点以上ではあるものの推奨の水準には足りてなかったため、英語の授業を3つ受ける必要があって、最初のクラスは満点とって突破する程度のモチベーションがあったのだが、ふたつ目のクラス(たしかライティング)に参加して初回か2回目くらいの講義で、一つ目のクラスと矛盾する内容があって減点され、こんなことやってる暇ないわと我に返った。仕事でちょうど昇進したり日々なんらかの達成感を得ている上に、すでに持っている修士の称号を得るためにすでに知っている学部レベルの電磁気学量子力学をやり直すモチベーションがなかなか湧かなかった。やり直すならストレートに博士課程に行こうと思った。)

 

そういえば過去に誰かから、今から思えば的確なアドバイスを得ていたことを思い出した。学部4回生の時に、単位をほとんど取り終えてあとは卒業研究だけという状況で、所属していた研究室の専攻に関わる素粒子物理学のクラスを軽い気持ちで取っていた。その授業を受け持つ先生は当時の自分からすると偏屈な人で、授業の板書も英語で書いていて、日本語でやってくれんかなとかぼんやり思っていた。ある日、突然その先生が大学院進学の話を始め、海外に行くことを強く勧めていた。それがあまりにも自分にとっては想像の範疇を超えた内容の割に、その先生は当たり前のように話していたのが印象的で、頭の片隅に残っていたようだ。

 

就職して東京に出て、東大生が半分みたいな会社に入った。そこでは逆に、自分の想像の範囲外だったことがある程度当たり前な価値観を持つ人たちがちらほらといた。海外で学ぶということをすでにやってきたやつ、その後実際に海外で博士になったやつなんかがいた。そういう人が近くに存在する環境では、人は能力がどうあれ海外で学ぶということが選択肢として存在することを肌身で知ることになる。実際に自分も影響を受け、なぜかいま海外で働いている。

 

今の自分の立場であればあの時の先生と同じことを言うであろう。学部を出ようなんてくらいの若者は何をしようが前途有望で、そこまで個々人に能力の差はない。むやみに日本だけに選択肢を狭めることは勿体無いと思うだろう。しかし、逆の立場から、あの時の自分にはそれがどういう伝え方であれ響かなかったことは自分がよく知っている。あの時、あの先生が言っていたことを真に受けてワシントン大学に行っていた可能性はゼロだろう。自分の意志をはっきり持って人生の目的に向かって突き進んで行くような人は稀だ。そうでない自分のような凡人にとって結局は周りの人が世界の全てであり、その範囲で起こらないことは存在しないに等しい。なんなら、大学で学業に専念するという思えば贅沢の極みでしかないことすらフイにしていた。学費を払うのが自分でないという理由だけで、ここまで価値のあるものを人はドブに捨てることができる。そういう若者(過去の自分)に対して、アドバイスのつもりで本人たちが知覚していない選択肢は挙げてみるものの、それが現実として捉えられることはほぼない。こういうことを30代をすぎて学んだ人は、子供に中学受験をさせようという思考になるのだろうか。

 

2022年よく聴いたTOP10アルバム (Apple Music調べ)

年末年始は日本に帰っていて忙しく、まとめるのを忘れていた。(気がつけば今年も1/4が終わっていた) 2022年もいくつかコンサートに出かけたが、夏にT-Mobileパークで開催された、サンダーキャット、ストロークスが前座のレッチリのツアーは今まで観たコンサートの中でも五指には入る素晴らしいものだった。ただしそこでコロナをもらって帰った。

2021年のものは以下。

2021年よく聴いたTOP10アルバム (Apple Music調べ) - (旧)研究メモ

1. BAD MODE(宇多田ヒカル

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日本で育った30代としては、宇多田ヒカルは世代のど真ん中でほとんどの曲を知っているけれど、どちらかというとありきたりなJ-POP的な聴き方をしてきていた。というのは、一時期は繰り返し聴くのだけども10回目くらいまでには飽きてしまう、といったいわゆる消費される音楽として自分の中で扱ってきた。しかしこのアルバムは、ところどころにシングルカットされている派手は曲はあるものの、ゆったりと落ち着いたトーンで流れるように曲が進んでいき、聴くたびになにか発見があるようなものとなっていて、飽きずに一年中聴いていた。

「気分じゃないの」のドラム、「Somewhere Near Marseilles -マルセイユ辺り-」が特に良い。

2. NOT TIGHT (DOMi & JD BECK)

NOT TiGHT

NOT TiGHT

  • ドミ&JD・ベック
  • ジャズ
  • ¥1833
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ジャズは一旦掘っていって、40年代から60年代の、モダンジャズが形成されていった時期(チャーリー・パーカーからマイルズ・デイヴィスあたり)にたどり着いたらもうそこが至高っていうかんじでなかなか新しいものには食指が動かなかったのだけど、オリジナリティの出し方でこういう方向性があるのかと驚いた。どう聴いてもものすごく聴きやすくポップなのだけど、しっかりジャズだし、ドラムなんかなにやってるのかたまにわからなくなるほど難解なことをしている。自宅でスピーカーの前に座って集中して聴く場面にも、ただ車を運転していて流しているような場面でも合う、さらには隆盛を誇ってもう半世紀以上たっているジャズというジャンルの中で、2022年に新譜としてオリジナリティにあふれている、後年でも名盤だと語られているであろうアルバム。

3. Miles In Berlin (Miles Davis)

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こちらはその全盛期ど真ん中のアルバムで、マイルズ・クインテットのメンバーが世間的には最も人気のある時代のライブ盤。この時代のマイルズのトレンドは、トニー・ウィリアムスの高速ビートを活かして既存の曲をアップテンポに演奏するもので、曲自体の印象も大きく(いい意味で)変えてしまっていて、2020年によく聴いていた"Four" & Moreの感想と同様、ロックでかっこいい。

4. our hope (羊文学)

our hope

our hope

  • 羊文学
  • ロック
  • ¥2139
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羊文学って自分が東京に引っ越してから知って、ギターの音がキレイ、きのこ帝国が好きなので好きなジャンルのバンドだな〜といった印象を抱きつつ、これといった曲やアルバムに出会うことなく過ごしてきたのだけど、このアルバムがついに引っかかった。特に平家物語のアニメの影響で「光るとき」、いい曲ですが、さらに一番好きなのは「くだらない」。

5. Ghost Album (Tempalay)

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ちょっとよれたサイケっぽいバンドってなんか聴いてしまうんだけど、Tempalayはそこに突然きれいなメロディを乗せてくる。その反復がとても気持ちよく、メロディに飽きることなくずっと聴いていられるようなアルバムだと思った。Tempaley自体が一貫してそういう特徴がある曲を作るが、このアルバムは突出してそのバランスやメロディセンスがよい。

6. Scenery (福居良)

Scenery

Scenery

  • 福居良
  • ジャズ
  • ¥1528
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1997年のアルバムで、なにがきっかけで今になって聴くようになったのか100%の自信はないけど、YouTubeのおすすめで出てきたと記憶している。ピアノジャズで、シンプルな編成でメロディが良い。生のドラムの音と、打楽器としてのピアノ寄りの、若干粗めの演奏がそのメロディとめちゃくちゃいいバランスで組み合わさっている。(帰国時に新宿や渋谷でレコードを探してみたのだけど見つからなかった。)

7. New Long Leg (Dry Cleaning)

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自分が好きな音楽のジャンルにクラウトロックがあるのだが、その反復するビートと単純なリフの上でうろうろしてるボーカルという構成が好きっぽい。そのジャンルがパンクの元にもなったとはいいつつ、そこまで(シンプルかつ)うるさい音楽は好まないが、ポスト・パンクと呼ばれるジャンルにカテゴライズされるDry Cleaningのようなバンドは、前述のクラウトロックの特徴がそのまま当てはまりドンピシャである。女性ボーカルが、歌うというよりは語っているような歌が、硬派なリズム隊に乗っかっている。

8. Skinty Fia (Fontaines D.C.)

Skinty Fia

Skinty Fia

  • Fontaines D.C.
  • ロック
  • ¥1222
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上で出たDry Cleaningの、もうちょいギターロック寄りのバンド。繰り返しになるが、こういうジャンルがどストライク。ベースが聴きたければDry Cleaning、ギターの気分だったらFontaines D.C.を聴けば良い。

9. Laurel Hell (Mitski)

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アメリカで人気のMitskiは関西弁を話す。それはさておき、Mitskiの曲って一発でMitskiとわかるのだが、どれも同じというわけではなく曲ごとに違った良さがある。しっとり系もこなすし、パワーロック系の曲やポップな曲はオバマ大統領のお気に入りにもなっていたりする。

10. Midnights (Taylor Swift)

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インディー系にジャンルチェンジしてきたテイラー・スウィフトはずっといいですね。このアルバムも例外ではないが、後半は聴かなくても大丈夫。

【米国ビザ】面接に書類を忘れた

2019年よりL-1Bビザでアメリカに滞在しているが、2022年4月に日本へ一時帰国し、当選したH-1Bビザ取得のための面接に日本のアメリカ大使館に行く前日、ふと移民弁護士からもらっていた指示書を読んでいて書類不備に気がついた。

配偶者を連れて面接に行く場合、配偶者であることを証明する書類(婚姻証明(正しくは婚姻届受理証明書)or戸籍謄本)が必要であるが、すっかり自分のビザの必要書類だけに夢中になっていてそれらをアメリカの家に忘れてきてしまった。

大使館のヘルプページからメールアドレスを見つけ、その旨を連絡し面接予約自体をどうすればいいのかなどの指示を仰ぎながら、必死に自分でも調べていると以下のドキュメントを米国ビザ申請ページの中に見つけた。

www.ustraveldocs.com

これに依るとビザ申請が書類不備で却下された場合221(g)レターが発行され指示された方法で書類をあとから提出でき、きちんと準備して面接に持っていった書類たちはその間保管してくれるため、ビザ面接の一からのやり直しは必要なさそうだ。最悪面接料金をもう一度払おうと思っていたのでこの情報を知った時点でずいぶん安堵し、一旦面接のため翌日大使館へ向かった。

セキュリティチェックを抜け最初の窓口で持ってきた書類を渡して確認してもらう。ここで上記の配偶者を確認する書類が入っていないことを指摘された。あまり詳しいことを知っている素振りを見せずに、単純に「忘れてきてしまった」と伝えると、「面接官の指示に従ってください」とのことで面接のための待ち行列に向かうよう案内される。

しばらくして面接窓口に進み、書類を渡して勤めている会社名、ポジションの最低限の情報を聞かれるとそのまま「OKです、一週間ほどでパスポート返します」とあっさり面接が終わってしまい、夫婦で呆気にとられてしまった。

すでに少し触れたが、L-1Bですでにアメリカに滞在し、アメリカのIT企業で勤務していて、また奥さんもL-2ビザを持っているため、それで配偶者である証明として足りたのかもしれない。同じようにビザ面接前日になにか必要な書類を忘れてあたふたしている人のためになればと、文章に残すことにした。最悪ビザは却下になるかもしれないが、上記の通り221(g)レターと面接官の指示に従えばよいと腹をくくって、面接には行ってください。

最後に、面接が終わって次の日に来た、大使館への問い合わせへの返事をそのまま載せておきます。

面接に出席いただきました場合は、領事の指示にお従ってください。

当日の面接にお越しいただくことが出来ない場合、このまま欠席してください。 通常、欠席してから24時間以降再度予約することが可能となります。時間をおいて、プロファイルをログインし、面接の再予約をお行いください。

面接予約の変更は回数制限があります。予約を6回以上変更したり、予定した面接を受けなかった場合、再度ビザ申請料金を支払う必要があります。(変更を5回行い、6回目の面接に出席しなかった場合も含む)ご了承ください。ビザ申請料金を再度支払わなくてすむように計画をお立ちください。

2021年よく聴いたTOP10アルバム (Apple Music調べ)

去年のもの↓。そういえば2021年の12月、Paramount TheaterにThundercatのコンサートに行ったけど最高でした。

2020年よく聴いたTOP10アルバム (Apple Music調べ) - (旧)研究メモ

1. Cavalcade (black midi)

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今年一番回数多く聴いたのはこのアルバムだった。彼らは2017年に結成されて2019年にSchlagenheimというアルバムを出したのだけど、去年そのアルバムをよく聴いていて(参照)、今年新作が出るというので楽しみにしていた。マスロック、ノイズ、ポストロック、プログレが混じった(マーズ・ヴォルタっぽいと去年言っていた)要素はそのまま、今作は曲の構成がよりしっかりしていていい意味でジャムっぽくない。いろんな音楽要素を拾いつつ彼らなりの芯があって音楽としてファーストアルバムより聴きやすい。

2. An Evening With Silk Sonic (Bruno Mars, Anderson .Paak, & Silk Sonic)

An Evening With Silk Sonic

An Evening With Silk Sonic

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普段ブルーノ・マーズとか聴かないんだけど、たまたま今年のグラミー賞をテレビで眺めていてその時初披露だったLeave The Door Openという曲がドハマリしてしまい、車でも家でも仕事中もずっと流していた。その後もちょこちょこ数曲ずつリリースはしていたが、アルバム出さないかなとずっと待っていてついに今年の後半に出たものがこれ。実際はSilk Sonicというグループ名で、アンダーソン・パークとブルーノ・マーズがメインのボーカルを務めている。見た目のスーツも相まって古き良きThe Temptationsの影響が濃い。聴いていて気持ちの良い曲ばかりで万人におすすめできる。

3. Feed Me Weird Things (Squarepusher)

Feed Me Weird Things

Feed Me Weird Things

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今年はこのスクエアプッシャーのデビューアルバムのリリースから25周年だったようで、リイシュー盤が今年は配信やLPでもリリースされた。このデビューアルバムはリフレックスレコーズというエイフェックス・ツインが始めたレコード会社からリリースされたため彼の影響が強い。トーマスジェンキンソンいわくこのアルバムの曲は10代から作ってためていた曲の中からエイフェックス・ツインが選んだものらしい。とにかくかっこいいアルバムだけど、仕事の邪魔もしないので仕事中にずっとかけていた。優れたベース奏者であるトーマスジェンキンソンがバンド形態で演奏しているバージョンもめちゃくちゃかっこよくておすすめ。

youtu.be

4. Bizarre Ride II the Pharcyde (The Pharcyde)

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去年めちゃくちゃはまったThe Pharcydeを掘っていて、今年はこのアルバムを随分繰り返し聴いたらしい。このアルバムのサンプリングの元ネタを集めてくれている↓の動画もイケてる。

youtu.be

5. LIVE IN STUTTGART 1975 (Can)

LIVE IN STUTTGART 1975 (Live)

LIVE IN STUTTGART 1975 (Live)

  • カン
  • ロック
  • ¥2139
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カンのライブアルバム。ダモ鈴木が脱退して、ボーカリストがいない編成でのライブなのでほぼ即興演奏で1曲20分くらいやっている。曲の長さの割に再生回数がここまで多かったということはたぶん聴いていた時間はこのアルバムが一番長そう。カンに関しては好きすぎて別で文章を書いた。

6. K.G. (King Gizzard & The Lizard Wizard)

K.G.

K.G.

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メルボルンで結成されたサイケデリックロックバンド。リリース頻度が異常で、2021年はこれと別にL.W.というアルバムもリリースしていたが、個人的にはこっちのほうが好み。ジミヘンとかクリームとかのブルースっぽいサイケというよりは、ガレージ・ロックっぽい、Thee Oh Seesとかと一緒で音の多さを使って陶酔させてくるタイプ。ドラムが2人いるんだけど、フレーズは完全に同じものを叩くのでなんでいるのかはわからない。けど、たぶん一人だったらこの感じは出ないんだろうな。

7. Talk Memory (BADBADNOTGOOD)

Talk Memory

Talk Memory

  • BADBADNOTGOOD
  • ジャズ
  • ¥1375
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ジャズは結局その最盛期の60年代くらいまでのものがいいだろとか思っちゃいがちで、最近のほとんどのバンドが、かっこいいけど100点じゃないんだよな…という感想を持っていたけど、BADBADNOTGOODは彼らのオリジナリティをそこらかしこに感じることができる。それをうまく消化できていなくて(ロックっぽい)インストバンドとジャズバンドの間くらいに勝手に位置づけているのだけど、今年出たこのアルバムはもっと映画っぽいというか、LPを買ったときにレコード屋の店主はscenicって言ってたんだけど、その表現がよく合っている。そのせいでまた余計わからなくなっているけど、結局気に入って何回も聴いているのでそれがオリジナリティなんだろう。

8. TAWINGS (TAWINGS)

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東京を拠点に2016年に結成された3人組バンド。多分今年はサイケが好きで(去年はブラックミュージックだった)、ゆったり飛んでる気分になれる一曲めのStaticsが好きでよく聴いていた。シューゲイザーまでいかないけど空間系のギターサウンド聴きてゆらゆらしたいなってなったらこれ。

9. Strides (Nariaki Obukuro)

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シンプルに歌が上手なんだけど、それ以上にリズム感と音作りがツボ。落ち着いてるけど飽きない感じで、夜の東京で聴くと癒やされそうな雰囲気。めっちゃ聴いたけどシアトルの夜にはちょっと合わなかった。もう少し都会ならいいのか?とも思ったけどたぶんニューヨークにも合わない。ヨーロッパとかのほうが合いそう。

10. Loving In Stereo (Jungle)

Loving In Stereo

Loving In Stereo

  • Jungle
  • エレクトロニック
  • ¥1528
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Jungle、出すアルバム全部いいんだけど今年出たこれもよかった。いろんな音楽が混じっている。black midiはロックのごった煮(いい意味)だけどこっちはそれ以外のR&B、ファンク、ソウル周辺。いろんなタイプの曲があるんだけど、一発でこれはJungleだよねってなる。とりあえず聴いていて楽しい。